雨と傘と子ども達

教会からの帰り道

小雨がさらさらふりました

『僕、傘持ってるよ。皆入って!入って!一緒に歩こう!』

傘の下はぎゅうぎゅうで みんなぶつかり合いながら小股でちょろちょろ歩いてる 

肩も半分濡れてるし 背中もしっとりぬれています

『ほら!しっかり前むいて歩いて!危ないよ!やめなさい!』って注意しようという気は全くないです 

濡れてても、一人一人が貸してくれてた子の優しさ感じ 

ちょっとずつ前に進んでいってもいいと思う

真っ直ぐ早く歩けなくても 

皆で優しさ感じ合いながら、仲間の絆確かめ合いながら 

ゆっくり不器用に歩いている方が嬉しい時だってあるんだよね 

みんな とっても 嬉しそうだったね

いつからか君達は一人ずつ この傘から出て行き 

一人で傘を持って歩く事になる その時 ちょっと寂しくならないかなぁ..って先生が少し切なくなる

そんな時、また誰かと一緒に 相合い傘できたらいいね

 

 

雨の森

森に雨がふりました

優しい音の雨でした

君は 雨と一緒に歌います  

君の登る木の下で 君の歌を聴きました 

心地いい時間が流れます

いつからだろう...大人が雨と一緒に歌わなくなったのは... 

子ども達 とても いい時間を過ごしています

 

君を待っててくれる人がいる

春の風は 森の氷を溶かし

水となり 泥となり

ぬかるみの中を 子ども達は歩きました

 

ブーツにくっつく泥は重く

子ども達 歩き疲れていました

帰りの道は 特に疲れました

 

帰り道 君は最後になりました

何度も座りながら 何度も止まりながら

ゆっくり 君は進みます

 

野原の向こう お友達は既に着替えて

おやつの準備をしています

 

『ほら、お母さんいるよ。見える?』

君がふっと顔をあげます

『どこ?見えない...』

君は顔を傾けて ママの姿を探します

 

君はママに向かって歩いていきます

ママも君に向かって歩いてきます

 

『お母さん、どこ?...お母さん、どこ?...』

つぶやきながら 君はゆっくり 歩きます

 

『お母さん、いた〜!』

君がお母さん向かって走り出します

 

今日の森で 一番早いスピードで

お母さん向かって 駆けていきます

 

『おかあさん!』

 

『おかえり』

 

どんなに遠くて 君が見えなくても

どんなに疲れてて 君が立ち止まって なかなか帰ってこなくても

 

君の事を待っててくれる人がいる

 

君達は愛されながら育っています

 

『君達は愛されている』言葉では表現できないこの気持

幼い子ども達の心に沢山感じて欲しいです

子どものケンカ

二人の大きな声がする

二人の泣いてる声がする

『勝手に取った!』『使ってなかったじゃん!』

二人の間の黄色いミニカー 寂しそうに置かれています

二人の声がぶつかります 

二人の心もぶつかります 

欲しくてたまらない黄色いミニカー 

二人は意見を言い合います 

心痛くて涙が出ます 

二人のお話終った頃

『僕、もう欲しくない』と言いました 

『僕も、もういらない』と二人そろっていいました 

黄色いミニカーだけが残され 二人はその場を去っていきます 

泣き叫び 叩き合い 『僕の!僕の!』って涙流して訴えた 

あんなの欲しかったミニカーだったのにね... 

もっと大切な事に、君達は気づいたのかもね...

ケンカを通して大切な事に気づかせてくれたお友達に感謝だね

感動の瞬間

まわったよ! 君の投げた こまが回る

君の瞳は こまを見つめて動かない

小さな心が感じる感動 大切にしていきたい

感動できる出来事って 一瞬で過ぎてしまう 

雪が降る瞬間だったり 小さなろうそくの光だったり 

小さなこどものふとした優しさに心温かくなったり 

感動できる瞬間はあっと言う間に過ぎていっちゃうから その一瞬を大切にしていきたい

『それ、大事な事なんだよ。』って言葉ではなく 心で感じてほしい 

感動や驚きって人の心をぐぐっと大きくしてくれる 

君の心ぐぐっと大きくなってるね

 

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子どもの心

一生懸命作ったおうち

お友達が誤って壊してしまいました

いつも強くて 笑顔のあなたが 涙を流して泣きました 

幼稚園で流す 初めての涙 

皆がみる 君の初めての涙

『一生懸命作ったのに...明日も続きをやろうと思ったのに...』

壊してしまったお友達も 申し訳なさそうに あなたの涙を見ています

『ごめんね。わざとじゃなかったんだよ。ごめんね。知らなかったんだよ...』

あなたは泣きながら大きな声で言いました

『いいよ』

泣きながら あなたはお友達を許します

悔しさと 思いやりが あなたの心でぶつかります

ちょっと前まで『もう!!!』ってストレートに自分の気持を表していたあなた

今日のあなたは怒りをこらえ 優しくする事の難しさを感じた

大きくなるって ちょっと辛いね...

泣きながら壊れた家を片付ける君の姿

先生の心も君と一緒に痛かったよ

かぐや姫

子ども達に竹を触らせ かぐや姫のお話をしました

おじいさんが光る竹をきってみると、中には可愛らしい女の子がいました

『え〜!ここに入ってたの?この中に?わぁ!』

子ども達、再度竹の中を確認します

 

話は進み...ついに月から迎えが来て かぐや姫は月へ帰っていきました...

子ども達、静かになりました

 

子ども:『なんか悲しいお話だね。』ぼそりと言います

教師:『そうだね。なんでだろう?』

子ども;『だってさ、大好きなおじいさん、おばあさんとさよならしないといけないから...』

教師:『そうだね。』

子ども達の寂しさの余韻が静けさとともに漂います

 

自分の経験をふりかえり 涙ぐんでいる子ども達の姿もありました

 

日本の昔話に限らず、いいお話は真っ直ぐにいいお話。

いいお話は子ども達の心を揺さぶってくれます

 

それが愉快なお話であったり、寂しいお話であったとしても

子ども達は登場人物と一緒に笑ったり、泣いたり、寂しかったり

彼らも共感する事ができるのです

 

いろんな物語があって、いろんな解釈があって、いろんな感じ方がある。

そのお話に立ち止まり考える事ができるのか...それともお話として頭で理解し聞き流すのか...

かぐや姫の様に

大好きな人達との『別れ』が悲しい

その感情を察する事ができる子ども達

それは自分達も経験してきた事だからなんだろうな...

 

ついついハッピーエンディングを求めてしまう流れがあるなかで

子ども達が持っている感情をゆっくりと成長させてくれる『いいお話』を子ども達にしていこう 

改めて感じた一時でした

 

 

マイナス7度でも外へ出よう

今日はめっちゃ寒かった...笑うと歯が凍りそう

寒すぎて雪もきゅっきゅっと鳴っていた 

それでも子どもは笑うんだよね...

マイナス7度の厳寒で笑える子ども達はたくましい

忙しく動く大きな都会の真ん中で 子ども達に教えていける本物は

町の間に潜む小さな自然だったり 変わりゆく季節であったり 空を流れる雲であったり 

見せて、触れさせて、感じさせてあげたい

『寒い』ってこういう事 

格別寒い日にもお外遊びを子ども達から取り上げちゃダメ 

そんな日こそ学びのチャンス 強くなるチャンス

今日の寒さはいつもと違う厳しい寒さ 

子ども達はその寒さを感じ取る 

室内で過ごす時間が長くなってきた現代の子ども達 

森が駐車場やビルになり

川が埋め立てられ道路になり 

鳥は空を飛行機と共に飛ぶ

文明が発達していくにつれて

子ども達は自然と触れる機会が少なくなっていく 仕方ないっちゃ 仕方ないのかもしれない...

自然には神秘があり 驚きがあり 真実がある 

大人が頑張って 意識して子ども達に残してあげなきゃいけない

意識して伝えてあげなきゃいけない 

明日も寒くなりそうです

明日は火を焚き 火の温かさを子どもに感じてもらいます 

明日の寒さも楽しみです

見えない特別な事

森の中をいつもの様に歩く

君は重たい丸太を何度も落としながら運ぶ

ただそれだけなのに 君の姿に心熱くなります

君の瞳は自信に満ちて 君の手は冒険を求め 

君の足は失敗から逃げ出さない

強くなった 大きくなった 

何気ない日々 何となく平凡の日々の中にも 必ず特別な事って隠されていると思う 

遊ぶ子ども達の日々の中には冒険があって 戦いがあって 成長がある

『今』なんです。子ども達の心が育つのは

タブレットおいて 携帯おいて テレビ消して ゲームおいて

ちょっと外に出てごらん ちょっと周りを見てごらん 

小さな花をみつけたり 小鳥の声が聞こえたり 登れなかった木に登れたり アリの行列見つけたり

何かが絶対見えてくるはず すると君は考え 学びます 

来週から 少し寒くなりそうです

寒さに負けずに 特別な事 見つけにいこう!子ども達と一緒に 

 

自然という大舞台の上で...

 

〜自然という大舞台の上で、子どもをとって導け。

山の上や谷の中で子どもを教えよ。

山屋谷では子どもの耳は、君の教えに向かって開かれるよりも、もっとよく開かれるであろう...

子どもの眼前の自然を十分に楽しませる事を妨げてはならない。 

ここで教える物は自然であって

君はその技術によって自然のかたわらを静かに忍び歩く者であることを、子どもに十分感じさせよ〜

ペスタロッチ J. H