日々の幼稚園生活の中で、子供達が考えて動けるように
彼らが幸せな大人になれるように、今、どうあるべきか?
そんな事を考えながら、日々彼らの成長を見守ります。
彼らの安全を守りながら、愛を持って
彼らの成長に合わせて適切な距離を置く事の大切さ。
日によって、その距離は遠くから見てみたり、
場合によっては その距離はこの子の呼吸が聞こえるぐらい近くなければならなかったり。
どのタイミングでどのような声掛けをするのか…
20年保育をしてても、迷ったり、タイミングを逃したり、
(さっきの声掛け、合ってたのかな?)って何度も振り返ったり
私があたふたしている中でも 子供達はしっかりと
大きくなっているんです。
先週、子供達からこんな提案がありました。
お当番をやりたい。とのことでした。
子供達(子:略)1:『先生、お当番さん決めようよ。』
大人(大:略)『あぁ。いいね〜。誰がするの?』
子1:「うーん、やりたい子供達がやったら? やりたくない子供達もいると思うし。』
大:『そうだね。誰がやりたいんだろうね。』
テーブルの周りにいた子供達が手をあげました。
大:『あ、みんなやりたいの?いいね。じゃあ、誰からするの?』
子1、2:『ぼくから。』『なんで?私が最初!』
みんな まちまちに声を上げます。(激しくなりそうだな…)
すると、いつもは静かにみんなの意見を聞いているお友達が、
子3:『じゃ、この順番はどう?』とお友達のお名前を呼んでいきました。
彼女なりに考えがあったのだと思います。
何度順番を聞いても、同じ順番でお友達のお名前を呼んでいきます。
すると、不思議な事に周りにいた子供達も『いいね〜!』と その子に意見をスッと受け入れてくれたんです。
子1:『忘れちゃうから、私がお名前書くね。』すぐに鉛筆と紙を持ってきて、お友達の名前を書いていきます。
子1:『他にもお当番やりたいお友達いないかなぁ。。。先生、みんなに言ってくれる?』
大:『どういうふうに言おうか?(伝えようか?)』
子1:『やりたい人は、私のところに来て教えてください。』って言ってくれる?そしたら私がお名前書くから。
でも、遊びに夢中な子供達はなかなかやってきません。
すると、
子:『ちょっと、聞いてくる。』と、紙と鉛筆を手に、年長さん一人一人に、声をかけ、意思確認をしていました。
子4:『1月はやりたくない子も、2月からはやりたいんじゃない? 僕、2月のお当番書くよ。』
(今回やりたくない子もやりたくなるかも。って思ってるんだろうな。優しいなぁ。。)
『先生、みんなが見える所に貼っておいてね。』
『あの子が早めに帰ってから、その後は私がお当番するね。』
そんなやりとりを見ながら、小さな男の子も手をあげて
『僕もお当番、やりたい・・・』
お兄ちゃん、お姉ちゃんのやる気を見て、なんだか自分もやりたくなったんだろうなぁ。。
素敵だなぁ。子供達、すごいなって思うのは、大人が決めなかった事。
子供達から『やりたい』って、彼らから動き出した事です。
自分達で気づき、考え、行動する事に意味がある。
彼らの想いで鉛筆を握り、お互いの意見を交わし、行動に出る。
自分だけではなく、周りの状況も見ながら自分達の動きを決めていく。(すごいなぁ。。。)
お当番を決めるって小さな事。
でも、その小さな事が彼らにとっては自信となり、
次につながる。
子供達を想いながら、距離を置き、任せてみる事。
そうすると彼らはどんどん前に進む。
彼らがつまずいた時、愛されている事のわかる彼らは、振り返る事も知ってる。
『大丈夫。君を応援してる。大好きだよ。大丈夫。』
『大丈夫。僕は愛されている。』
愛されている事を感じる事ができる子供達。
だから彼らはまた前に進む事ができる。
次は何に向かって子供達は動くんだろう。
毎日一生懸命の子供達。
明日も子供達に会えるのが楽しみです。